飲食業は儲からないと思っている経営者様へ、原価計算とマーケティングで逆転しませんか
  • お客様が来なくて儲からない
  • お客様は来るが売上が上がらない
  • お客様は来て売上は上がるが利益が残らない

などなど、お悩みがある飲食店は多いです。
これだけを見ると”どうも飲食店は儲からない”と思いがちですが、
飲食業自体が儲からないわけではありません。

事実、儲かっているお店もたくさんあります。

儲からないお店と儲かっているお店の違いは何か?
どうすれば儲かるようになるのかについてみていきます。

なぜ飲食業は儲からないと思うのか?

飲食業は儲からないと思う理由に大きく上記で書いた3つに分類されます。

1.お客様が来なくて儲からない

こちらはそもそも十分な呼び込み(宣伝)ができていないことが原因です。
「美味しければ客は来る」、「安ければ客は来る」という時代はとっくに終わりました。

「安い、うまい、早い」の牛丼チェーンでも、この3つだけでは集客できず
タレントを起用してテレビCMをバンバンやって広告宣伝費を使っています。
各店舗も一昔前よりもキレイになって、女性の一人客でも入りやすく工夫されています。

「安い、うまい、早い」や「女性客も大歓迎」というのを知ってもらうため試行錯誤を繰り返しています。

まずはできるだけ費用をかけずにでも
できることから始めて頂ければと思います。

2.お客様は来るが売上が上がらない

来店はあるが売上が上がらないのは
来店客数が少ない、回転率が低い、又は
客単価が低いことが考えられます。

例えば
・コーヒー1杯で3時間滞在される
・昼食時のランチだけに来店がある
・安さを売りにしている
などです。

こちらは店舗内や売り方に創意工夫が必要になります。
売上だけ上げればよいというものではありませんが、
まずは売上を上げなければお店はもちません。
お店が財政的に傾けば、お客様に喜んで頂けるサービスもできなくなります。

3.お客様は来て売上は上がるが利益が残らない

「ここまでくればあと少し」といいたいところですが、
ここで悩んでおられる飲食店経営者様が多いのが実情です。

この段階で一番考えられるのが、失礼ながら”各料理の原価が把握できていない”ことです。

飲食店経営にはFL比率が重要になります。
難しいことではなく、売上に対する
フード(食材費)とレイバー(人件費)の比率になります。
これをしっかりと把握し、適切に対応することで利益が出てきます。

原価を知らないと売値は決めれない!

お料理の値段はどうやって決めておられるでしょうか?

  • 周りのお店に合わせて考えている
  • 今までの経験上で考えている
  • 試作して知り合いや常連客に聞いて決めている
  • この食材ならこのくらいの値段で売りたいと思って決めている

おおよそ上記により決められているのではないでしょうか?

原価について、毎回とは言いません、
これを機会に一度、下記の食材費と人件費について計算し、見直しを行っていただければと思います。

食材費

では、その決められた金額の内、食材費はいくらになるのでしょうか?
ほとんどのお店では、
「ザックリと牛肉10キロで○○円なので、約100人前できたとして・・・」
という感じだと思われます。

しっかりとした
”この料理一皿作るのにかかった原価は
牛肉100グラム使用で○○円
人参10グラム使用で○○円
ジャガイモ30グラム使用で○○円
・・・
合計○○円”
と計算しているお店はしっかりと利益が出て儲かっています。

仕入れから、廃棄分を見越して引いて、一皿分で割る。
細かい作業ですが、一度時間を取ってこの計算をしてみて下さい。

お店により多少変わってきますが、一般的にこの食材費の適正割合は売り上げの30%です。
料理が1200円で提供されているのなら、食材費は360円前後が適正ということになります。

「そんなに儲けなくても、もっと食材は良いものを使って安く提供したい!」

皆さんそう思われます。
しかし、経費は食材だけではありません。
人件費、水道光熱費、家賃、広告宣伝費、経営者の給与もそうです。
かかるものはかかる。ならば適正な食材費にしておかないと
「提供すればするほど赤字になる」ということも起こります。
事実、弊社がかかわらせていただいた支援先ではそのような商品もありました。

人件費

お店でよく目にするのは、
・従業員が多すぎてごちゃごちゃしている
・従業員が多い為、人余りで従業員同士で無駄話をしている
などです。

アルバイトを適正人数以上に入れている場合が多いです。
経営者側からすれば、急に来なくなっても困るし、
少ないより少しくらい多い方が良いだろうという思いからですが、
利益を圧迫しますし、お店の雰囲気もだらけたものになりがちです。

人は適正箇所に適正な人員だけにして、人事管理をしっかりとしましょう。

面倒だと思われますが、人件費も各皿ごとに割ってみて下さい。

具体的には
・仕込みにかかる人件費(何人で何時間かかるのか)
・調理にかかる人件費
・接客、オーダー受付、支払いなどにかかかる人件費
・店内外の清掃にかかる人件費
・皿洗いにかかる人件費
仕込みと調理以外は
月間の人件費合計(-仕込みと調理時間)を月間の提供した皿数で割れば出てきます。

一般的な人件費の適正割合も売り上げの30%です。
もちろん、お店の設え、サービスの質などにより変わってきます。

原価管理はその他にも様々ありますが、
ほとんどのお店では上記の食材費と人件費を見直すことで
しっかりと利益が出る状態に持って行けます。

美味しい、リーズナブル、居心地が良いなどを伝える方法

上記によりしっかりと利益が出る状態になると同時に
お客様にお店の良さをしっかりと伝えることにより売上アップを図っていきましょう。

お客様に来ていただくには、まず知って頂く必要があります。
つまり、伝える必要がるのです。

再度お伝えしますが、「美味しければ客は来る」、「安ければ客は来る」という時代はとっくに終わりました。

少なからず宣伝していかないと、飲食店は次から次へと生まれます。
そして、新しい飲食店ほど”まずは来店してほしい”ので、
チラシ作成、SNS発信、雑誌掲載などによりお店の宣伝をします。

常連のお客様もこれらを見て、「たまには違う店も覗いてみよう」ということになります。
既存店はよほどでない限り、忘れられていきます。

こちらについては、下記のページに詳しく解説しています。

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